最近、異物誤食系の手術が続いた為、更新作業が遅れてしまいました。今回は誤食に関する話題です。

犬や猫には食べてはいけない物がいくつもあります。一般的に広く知られているものではタマネギ、チョコレート、キシリトール、ブドウなどがそれに当たります。

しかしながら、誤食に関して云うと何も食べ物に限ったものではありません。おもちゃ、化粧品、消しゴム、串、薬、小石など様々な危険物が実は身の回りにはたくさんあります。

その中では、今回は絵を描く時に使用するクレヨン(パステル)を誤食してしまいアレルギーを起こしてしまったワンちゃんをご紹介します。

色鮮やかなクレヨンは、ワンちゃんにとっては魅力的なものに映るのでしょうか?人でもクレヨンは小さい子供が誤食してしまう可能性もあり、ホームページ等でその有害性の有無等が紹介されております。基本的には顔料となる成分が無機的なものか有機的なものなのかによっても違いがありますが、一般流通しているものには有毒なものは入っていないとのことです。

今回パステルを誤食してしまったワンちゃんは、食べた後に吐き戻したのですがみるみるうちに顔が腫れてしまったとのことで来院されました。

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可愛らしい顔がすっかり腫れてしまっています。表情も少し悲しそうです。また、全身に蕁麻疹が出来てしまっている為、所々毛が逆立っているのがお分かりいただけますでしょうか?

基本的に、アレルギーが起きてしまった場合は症状にもよりますが、ステロイド剤や抗ヒスタミンの投与、消化器症状があればそれに対する治療を行なっていきます。すでに誤食したクレヨンは大量に吐き戻しておりますが、物によっては胃洗浄が必要になる場合もあります。今回は、アレルギーに対する対症療法を行なった結果、翌日には顔の腫れや蕁麻疹は治まり、すっかりと快復してくれました。

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一度やってしまうと多くの場合、2度目がありますので注意が必要です。