当院で実際に治療を受けられた犬・猫の歯科症例写真です。処置前と処置後の状態を比較してご紹介します。
当院では歯石除去を含め、すべての歯科治療をマイクロスコープ下にて施術しています。
また、歯周病、歯内治療や歯周外科、歯周再生治療等の一般的な動物病院では治療が困難な症例についても対応が可能です。
※症例写真・治療内容について
・本治療は各患者さま固有の症例に対応したものであり、他の方への治療結果を保証するものではありません。
・病状により希望された内容通りに治療が出来ない場合があります。
・麻酔にはリスクが伴います。術中・術後に予期せぬ死亡の可能性が少なからずあります。
・再生治療はすべての患者様に対して適応されるものではなく、最低でも2回以上の全身麻酔下での治療が必要になります。
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| 主 訴 | ワクチンを主訴にて来院された際の身体検査にて右上顎第四前臼歯が破折している事を指摘。飼主は抜歯以外の選択肢が取れるならば、温存を希望 |
|---|
| 動 物 | 犬 | 年 齢 | 4歳9か月 |
|---|---|---|---|
| 種 類 | ミックス(小型) | 費 用 | 8万(術前検査含まず) |
| 治 療 方 法 | スケーリング、抜歯 |
|---|---|
| コ メ ン ト | 当院ではどんな主訴であっても、可能な限り(怒ってみれない場合を除く)全身の身体検査を実施しています。その中には、殆どの動物病院では確認されない口腔内も含まれます。患者はワクチンを主訴に来院され、接種前の身体検査にて右上顎第四前臼歯(108)の歯冠破折(Tooth crown fracture)が起きているのが分かり、飼主様へインフォームしました。歯石もついている状態であり、破折が広範囲に及んでいる事から温存が可能かの判断は、麻酔下でのレントゲン検査、ならびに破折深度確認が必要な状況でした。もし、破折が根分岐部を超えて歯根まで至っていた場合は、抜歯が選択されます。歯内治療を行い、歯を温存することは可能ですが、正常な歯の構造が壊れている状態のため、歯と歯肉の接着が正常に機能できない事から歯周病のコントロールが非常に難しく、維持をするためには年に1-2回以上の麻酔下での処置が必要となります。それを怠れば、歯周病が進行し、抜歯になる可能性があります。 今回、麻酔下でのレントゲン検査にて、106の残根(Root stump)、遠心根の根尖部吸収病変(Apical lesions)が確認され、根分岐部(Furcation involvement)周辺の骨密度の低下も認められました。また、身体検査にて発見できなかった切歯(202)の歯根破折も確認されました。この事から、日常的に硬いものを噛んでいたり、切歯に強い力がかかっていた事が示唆されました。 手術にて破折した破折片を除去した所、破折が根分岐部を超えて両側の歯根中部にまで及んでいました。また、分岐部の骨吸収も起きており、髄室(Pulp chamber)や根管(Root canal)も見えている状況から温存することが出来ないと判断し、抜歯を行うことになりました。遠心根(Distal root)と近心頬側根(Mesiobuccal root)の根尖部には肉芽腫形成(Periapical granuloma)が起きており、長期間の歯髄感染が起きていた事も判明しました。 |
| 予 後 | 破折した歯を抜去したので、抜歯後は歯の動揺がなくなるので疼痛は緩和します。また、抜歯による骨欠損部も病巣がなくなることで時間経過で回復します。露髄していても、歯根まで至っていなければ温存することが可能ですが、今回のように歯幅の1/3近くが欠損し、歯根部にまで破折が及んでいるとその後のコントロールが非常に難しく、年に複数回の麻酔下処置が必須になります。それを行っても何年も維持できるかは不明です。患者には負担がかかりますし、費用もかかります。こういうケースでは抜歯を選択した方が良いと考えます。 勿論、インフォームド・コンセントの際に残せるならば残すが、ダメそうだった場合は抜歯することになる旨を説明し、同意を取った上での判断になります。 反対側が無事だった事から咬合に関しては問題はないので、硬いおもちゃ等を与えなければ破折するリスクが減りますので、今度の生活に支障を来すことはないと考えられます。 声を大にして訴えたいのは、ハサミで切断することが出来ないプラスチック製の硬いおもちゃ、蹄、角、ヒマラヤンチーズなどは歯を損なう可能性が非常に高いものです。それらの製品を与えないことがベストですが、強制はできないので、それらを使う場合は相当なリスクがあることを理解した上で判断していただければ幸いです。 |
※治療当時の費用であり、病状や処置内容により費用が異なる場合がございます。
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