お知らせ以外でのブログの更新はとても久しぶりです。

1人で診療と事務作業等を行っているもので、なかなか時間が取れずに毎度の事ながら更新できませんでした。

今回は、寒波の影響で、本日は暇だったので更新作業がはかどりました。嬉しいような嬉しくないような…

先日、久々に通常の歯石除去を行う機会がありました。

いつも歯石除去は行っているのですが、その殆どが所謂口腔外科で歯石除去・抜歯・縫合等の作業を複数箇所に渡って行う、腰痛持ちにとってはとてもつらい作業ばかりだったのですが、比較的若い犬の歯石で一部歯周病の影響で1本歯が抜けた以外は通常の歯石除去作業で終わりました。

個体差がありますが、歯垢が付きやすい子の場合、歯磨きを行わないと歯石がどんどん進行し、放置すれば酷い歯周病を起こして、若くても歯がなくなってしまいます。

人と同様に犬も歯磨きが必要であり、トリミングサロンや病院などで歯磨き教室が各地で開催されておりますが、とどのつまり「歯垢を取り除き歯周病にならないようにしましょう!」的な啓蒙活動が目的で行っております。当院では細々と個別にやっております。

以前にも紹介しておりますが、改めまして、歯垢(プラーク)とはなんであるか?

歯垢の8割は水分、残り2割が細菌と細菌が作り出す代謝物(有機物質)です。所謂、食べかすが歯に付着しているわけではありません。

そして、歯垢が唾液に含まれるカルシウムの影響で石灰化したものが歯石になります。

で、歯垢のできはじめの頃の細菌は、通常嫌気性菌(酸素があってもなくても増殖できる細菌たち)なのですが、進行すると偏性嫌気性菌(我々が吸っている空気の酸素に触れると死んじゃう細菌たち)の割合が増えていきます。

口の中にはたくさんのこういった細菌がたくさんいて、昨今、よく耳にする腸内フローラと同じ様に口腔内フローラを形成しています。

何が云いたいかと申しますと、口腔内フローラが腸内フローラの様に所謂、悪玉菌というのがいまして、それが悪さをすると歯周病や歯槽膿漏など口臭の原因になるような病体を引き起こします。歯周病が進行すれば、歯を支えている歯槽骨を溶かし、歯が抜けたり、歯の根っこで菌が増殖し、炎症を起こしたの結果、顔が腫れる等の症状を引き起こしたりもします。

それらを防ぐ行為として、「歯磨き」を推奨しているわけです。

が、習ってはみたもののいざ自宅で歯磨きをしてみようとしても当然の事ながら暴れて出来なかったり、こすりすぎて歯茎から出血したりといろいろ苦労が絶えないのが現実だったりします。

歯磨きは無理!それでも、口臭を何とかしたい、歯石の進行を少しでも抑えたいというご希望の方にお勧めな商品があります。

当院では、以前より身体検査をした際に口も確認しています(出来ない子は除く程度)ので、口臭がする犬や猫にはお勧めをしておりますので、ご存じの方も多いとは思います。

商品の名前は「デンタルバイオ」と云います。所謂、プロバイオティクス系のサプリメントです。

これは何が良いのかというのは、長くなってしまったので、次回に説明したいと思います。