この度、内視鏡を導入することになりました。

開業してまだ2年目ですので、流石にフルハイビジョンな液晶モニターでデジタルな最新型内視鏡を導入することは資金的に難しいので(国産高級セダンが1台買える値段)、中古の内視鏡を導入することにいたしました。

中古といっても内視鏡による各種検査や異物摘出などは問題なく行なえます。まだ全ての鉗子(かんし)が揃っていませんが、現時点でも針や紐等の異物の摘出や細胞診の為の生検等が出来ます。

また、先端部外径が9.4mmと5.9mmの2本のスコープがある為、超小型犬や猫でも無理なく処置が可能です。

因みに、動物における内視鏡操作は全身麻酔が必要になります。

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獣医師になってからずっと内視鏡がある病院にて経験を積んだ為か、実は外科手術よりも得意だったりします。

症例が集まったらブログの方でも報告すると思いますが、小動物医療領域における内視鏡の役割は主に異物摘出に偏ってしまっています。その為、高価な医療機器である内視鏡は導入しても採算が取れない医療機器になってしまい、導入している病院の数も多くはありません。

しかしながら、本来は身体にメスを入れずに食道や胃、十二指腸、大腸など通常では見る事ができない場所の観察や検査を行なうのが内視鏡の本来の役割です。

せっかく導入した内視鏡ですので、今までの経験を生かして異物摘出以外にも内視鏡が活躍できる場所を提供してあげたいものです。

症例が集まり次第、みなさんにも情報提供もしていきたいと思います。