お盆を過ぎたら、あっという間に夏が終焉に向かってまっしぐらな札幌です。

やっと少し診察が落ち着いてきましたので、著しく停滞していたブログを更新していきます。

今回は、去る5月17日(土)に当院にて開催されたパピーパーティーについてのご報告です。

本当は、すぐにでもブログにて報告したかったのですが、繁忙期の忙しさに追われて報告が数ヶ月ほど遅れてしまいました。

パピーパーティーとは何のことでしょうか?

パピーパーティーとは「子犬の社会化」を促すことを目的とし、同じ月齢の子犬を一同に集め、子犬たちは遊びながら環境に慣れ、人に慣れ、そして、犬にも慣れることで様々な社会性を身につけていく会の事です。

本来、犬社会においては、この社会化期に母犬や兄弟達と一緒に過ごし、遊びながら少しずつ社会性を身につけていくのが自然の流れになっています。

しかしながら、日本におけるペット流通業界の実情は、生後2ヶ月齢未満で親元から離され、社会性が身につく前に店頭のショーケースに並び、そして、皆様の元へと迎えられていく流れが主流となっています。

今後、生後二ヶ月未満の子犬の販売は禁止になります。ただし、現在は制度移行期のため、完全移行するのは数年先のお話です。

では、先ほどから云っている「社会性」とはなんでしょうか?

社会性とは、分かりやすく云えば、見知らぬ人や他の犬たちと最低限のコミュニケーションを取ることができる能力のことです。社会化期とは、犬の発育段階で生後3週齢~16週齢頃のことをさします。

この社会化期の環境が実は重要でして、様々な刺激にならしてあげる(いろいろな体験を無理なくさせるということです)ことで社会性が身につき、飼育やしつけもしやすくなります。そして、何よりも問題行動の予防にもつながるのです。

社会化期の子犬は、思考が柔軟な為、警戒心よりも好奇心の方が旺盛で感受性が豊かです。その為、周囲の様々なものに慣れやすく、新しいことはどんどん吸収して学んでいきます。この社会化期に受けた影響が、今後の社会への適応性や性格形成などに大きく関わってきます。この時期を過ぎると好奇心よりも警戒心の方が強くなってしまうようで、新しいものになれるには時間がかかってしまいます。

そんなこんなで、当院の待合室がなぜやたら広いのかと申しますと、このパピーパーティーを院内で行いたかったからのです。

ただ、私はしつけの専門家ではないため、ここ数年開催することができませんでした。

そして、当院の患者様から出張でしつけのトレーニングをしていただける方の話を聞きまして、早速、問い合わせをしたところ出張でパピーパーティーをして頂けることになりました。

NATURAL DOG

ドッグトレーナー /ホリスティックケア・カウンセラー 菊池 織絵 先生です。

トレーナーさんには様々な流派?があるようで考え方が近い先生を探すにのはかなりの労力だったのですが、私が本州で勤務医をしていた時代に身につけたしつけに関する考え方と大差がなかったので、今回お願いすることになりました。

この日に行われたパピーパーティーは1時間30分ほどで、参加されたのは4組でした。

最初はオドオドしていた子も時間が経つにつれて大いにはしゃぎ回っていました。

パピーパーティーは子犬さんが3組以上集まったらまた開催を考えております。菊池先生もお忙しいようなのでタイミング的になかなか開催が難しいのですが、今後とも継続していく所存です。

また、パピーパーティー以外にも様々な企画を考えておりますので、不定期開催となりますがその際は、この場でご報告させていただきます。